幸福論

君が其処に生きてるという真実だけで

生涯、唯一愛したアイドル

10年前、ELLEGARDENが活動を休止した。
9年前、フジファブリックのボーカル、志村正彦が他界した。

 

これ以上こんなにもつらいことはないと思っていた。愛したバンドの未来が見えなくなり、愛したボーカルが亡くなり、もうこれ以上のことはないと、そんなことを思っていた。

 

 

2018年4月15日午前11時
渋谷すばるジャニーズ事務所を退所することを発表した。

 

 

生き地獄かと思った。
大好きなバンドの活動休止より、ボーカルの死より、とてもつらかった。ELLEGARDENは「これが最後ではない、また戻ってくる」と言い残し去ってくれた。大好きなバンドのメンバーが言うのならと、その日を夢見て希望を持ち続けられた。志村正彦の死は希望もなにもかもがなくなってしまい、言葉は悪いが、死んでしまったのなら仕方ないと気持ちに区切りをつけるしか術はなかった。泣いて喚いても死んだ人間は生き返らない。諦めにも似たような気持ちでやってこれた。


でも渋谷すばるは訳が違う。生きているのに関ジャニ∞ではなくなる。彼ら7人が関ジャニ∞としてもう一度ステージに立つという未来への希望もない。本当に、はっきり言って死なれるよりつらい。わたしは最後まで関ジャニ∞として生き進んだ渋谷すばるの訃報を聞くことが夢だった。当たり前に叶うと思っていた。無常だった。

 

 

関ジャニ∞に永遠を夢見ていた。ここにならあると本気で、勝手に信じてやまなかった。

 

でもやっぱり永遠なんてものはないんだね。だからこそ、一人の男の人生として下した今回の決断は格好良くて、尊くて、悲しい寂しいという気持ちはまだあるけれど、やっぱりわたしは尊重したいなと思う。だって格好良いんだもん。すばるくんがすばるくんを生きてるんだもん。永遠がなかったことは悲しくてやりきれないけど、「あなたを生きて」と歌ったすばるくんが自分を自分らしく生きてて、悔しいくらい好きだと思った。そんなすばるくんだからこそわたしは好きになった。

 


すばるくんはいつだって真っ直ぐだった。嘘のつけない、優しい人だった。ファンに対して一切曇りのない真心のこもった愛を届けてくれる人だった。それを初めて受け取ったとき、心がめちゃくちゃに震えた。ああ、こんなにも真っ直ぐ向き合ってくれるんだ、愛をくれるんだ、と無性に泣きたくなった。アイドルがこんな愛を届けてくれるなんて思いもしてなかったから。わたしはアイドルという職業を軽く見すぎていたなぁと思う。

 

すばるくんから届けられる歌や言葉にいつも救われてたよ。ファンではない人からしたらすばるくんは誤解されがちなところもあったと思うけど、わたしは渋谷すばるという人はアイドルになるべくしてなったと思ってるから。アイドルになって、関ジャニ∞の心臓になって、36歳という人生残り半分で下す大きな決断も、必然だったのかなぁとも思うよ。


すばるくんの人生や生き様がまぶしくて美しかった。自分の正義や信念の為に生きることの出来るすばるくんが大好きで、憧れだった。自分もいつか、すばるくんのように生きてみたい。誰でもない自分を自分らしく生きてみたいなぁ。

 

 

わたしが愛したバンドマンは数多くいるけれど、わたしが愛したアイドルは渋谷すばる、ただ一人だけ。すばるくんがいなければ、わたしは関ジャニ∞という素敵なグループを好きになってはいなかった。知ることも、興味を持つことも、いとしく思うこともなかった。「ジャニーズのアイドルなんか」と思っていた10代のわたしの世界を変えてくれたのはすばるくんだったよ。すばるくんはわたしの青春のすべて。好きになって5年という短い期間ではあるけれど、関ジャニ∞とすばるくんはわたしの青春になった。


そして、関ジャニ∞が衰えることなく、今以上に素敵なグループへ遂げることも信じている。村上くんが紅白の司会をすることも、関ジャニ∞がトリを務めることも夢で終わらせないのが関ジャニ∞だと知っている。あの日一度きりだと思っていた、誰もが知らない6人の関ジャニ∞をわたしは遠いところから見届けるよ。

 


関ジャニ∞を好きになったきっかけがすばるくんでよかった。すばるくんを見つけられたきっかけが関ジャニ∞でよかった。出会ってからずっと楽しかったよ。すばるくんじゃないけど、ほんとに楽しかったことばかりだし、初めてアイドルというものを好きになって、色んな初めてを経験した。毎週テレビ越しで会えること、新譜が定期的にリリースされること、ドームにだって初めて行ったしスタジアムに遠征なんて一生することないと思ってた。ペンライトを振ったり、団扇を持ってみたり、ライブなのにちょっとお洒落してみたり、今まで行ってたライブとは当たり前なんだけどなにもかもが違って、全部が初めてで楽しかった。全部全部、わたしだけのきらきらしてハッピーな美しい記憶になったよ。一生好きだと胸を張って言える人に出会えてほんとうに幸せ。

 

 

わたしの長いか短いかわからない生涯で、ただ唯一愛したアイドルグループは関ジャニ∞、並びに関ジャニ∞渋谷すばるさんだけです。あなたたちはわたしの人生唯一無二のいとしい愛すべきアイドル。2018年12月31日まで、アイドルとして懸命にまばゆく生きる、生きたあなたの姿を、わたしは一生忘れない。

 

あなたは私のスーパースター。
きっと音楽で世界は変えられないけれど、あなたの知らないところで、あなたの歌が今日もどこかで誰かを救っています。これまでも、これからも、毎日ありがとう。


いつまでも光の中に立っていてね。
そして、永遠に歌居続けてね。

 

 

すばるくん!関ジャニ∞!愛してるよ!
「あ」!

 

2018.4.14